2008年05月12日

日本のアカデミアにおける時間の自由度は、、

『ウェブ進化論』の著者である梅田望夫のブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」の「グーグルに淘汰されない知的生産術」というエントリより抜粋。

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また、これからの知的活動において、どこの組織に属しているかという要素は、これまでほど重要ではなくなると思っています。なぜなら、グーグルなどウェブの力により、誰もが無料で多くのことを勉強できるようになってきたからです。現時点では、あらゆる分野に敷かれているわけではないですが、「学習の高速道路」と呼ぶべき、構造化された知のシステムがいろいろな分野で構築され、提供されています。世界中の大学の講義もどんどん公開されています。
 これからの知的生産は、組織ではなく時間の勝負になるのではないでしょうか。僕は「在野の時代」が来ると思っているんです。大学などの組織に属していなくても、時間が自由に使える状態にあれば、それはとても大きなアドバンテージになる。早期にリタイアした人や、結婚して仕事を辞めた主婦などに、高度な知的能力を備えた人が少なくありません。事務処理や会議に忙殺されて知的生産の時間がとれない大学教授よりも、時間を自由に使える在野の人が輝く時代が訪れるのではないでしょうか。
 大学の先生は「一般人に負けるわけがない」と思うかもしれないけれど、じっくり考える時間が持てずに、本当に知的活動ができているのか、真摯に考える必要があると思います。もちろん専門分野の知識では、一般人は勝てないかもしれないが、より総合的な知的能力や言語化する能力、その結果の知的生産物という点では、どうでしょうか。これからの時代、知的活動において、時間がない人こそが圧倒的な敗者になるのではないかと思います。
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私はアカデミックポストを目指して今のところポスドクをやっておるわけでございますが、自分が将来的に果たして教授になれるんか(またその能力があるんか)ということは度外視して自分の未来を考えたときに、まさにこのような事で暗澹とした気持ちになります。特に、「事務処理や会議に忙殺されて知的生産の時間が取れない〜」という部分ですね。

米国の大学にきて思ったことは、ボス(教授)は、ほとんど会議に束縛されていない。大学にいるほとんどの時間を知的生産に使っていると思います。

もちろんこれには大学総長や学部長の決定権が強いことが関係しているのだと思います。ものごとがトップダウン気味に決まる。これは日本の大学風土には会わないかもしれません。

このように書くと、じゃあアメリカの大学の先生を目指すの?目指したら?と訊かれてしまいそうですが、今のところそこまでの気持ちにはなっていません(まぁあと1年で英語が今の2倍達者になれば考えなくもない、ぐらいの感じです)。それよりかは、日本に帰って大学で働くか、日本に帰って大学以外で働くか、という葛藤が大きいです。これを迷う原因は、今の大学のシステムだと、しょーもないことに時間を奪われる可能性が大きいからです。それは嫌だ。


もう1つ、「時間の自由度」という観点で日本に帰った後の事を考えて不安になるのは通勤時間です。今の私の通勤にかかる時間はドアtoドアで20分です。これがもし東京近郊に勤務することになり満員電車に揺られることになったらと考えると……、考えたくないです。。。

今読んでいる本『切磋琢磨するアメリカの科学者たち』のあとがきでまさに著者はこう言っていました。
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米国にいた時は、自宅から大学のオフィスまで、door-to-doorで10分であった。それが、帰国していわゆる官舎に入り、いきなりdoor-to-doorの時間が2時間になってしまった。帰国した当初1ヶ月もしないうちに、この通勤時間の長さに嫌気がさして、大学をやめて米国に戻ろうかとも考えた。結局、駅始発の電車に乗ることで座り、通勤中もラップトップコンピュータを開いて仕事をすることを学び、何とか時間を有効に使っている。実は、この本は全部通勤中に執筆したものである。
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私は電車では座ったとたんに寝てしまうので、この方法は無理です。ハイ。



posted by つか at 14:29| Comment(4) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中学から大学まで満員電車に揺られる生活でしたが
今となっては遠い昔のことなので
おいらも電車通勤はきついかも…

>私は電車では座ったとたんに寝てしまう
ならば寝て体力回復で良いと思うっすw
Posted by もれきゅ at 2008年05月14日 11:32
回復、というかどんなに寝ても電車に乗ったらまた寝るから時間がもったいないような…。朝電車に乗る前に、家で大量にコーヒーを飲んでから行けば大丈夫なような気もするけどさ、、
Posted by つか at 2008年05月15日 07:52
とてもみにつまされるお話だね。

時間がとれるかどうか、、、まさにその通りですね。
Posted by きゆで at 2008年05月15日 18:59
大学よりかは研究所のほうがまだマシのような気もするけど、気のせいかな・・・
Posted by つか at 2008年05月15日 20:23
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