2009年10月28日

学会(1)

つくばでポスドクをしていた1年目に、初めて微生物生態学会に参加しました。

基本的には、私にとってのメインの学会は、植物生理学会です。 といっても植物を使って実験しているわけではなく、微生物(光合成細菌)を使っているのですが、”微生物生理”学会というものは存在しないので、(しかたなく?)植物生理学会に参加しています。植物生理学会というのは結構大きな学会で、年会では植物に関する色々な現象ごとにセッションがあり、そのなかに「光合成」や「光合成細菌」というくくりがあるのです。

しかし、タイミングとセンセイの研究費さえ許せば微生物生態学会には参加したいと、学生時代から思っていました。生態学に関しては素人ですが、普段扱っているのは微生物だし、今後の研究のための何か新しいヒントが得られるかもしれないからです。実際に私達が普段の研究対象としているのは微生物の中で起きている光合成反応という1つの代謝ですが、周囲の環境によって反応様式は様々に変化します。さらに光合成細菌のなかには、環境に応じて光合成以外の方法で生育するものも多くいます。1つの代謝現象だけではなく、1つの生物として、ある微生物が周囲の環境・生態系に応じてどのように生きているのか、その中で光合成の果たす役割は、、というテーマで面白い成果がまとまったらいずれ微生物生態学会でも発表したいと思いますがどうなるでしょう…。 

とにかくポスドク1年目で特に発表する内容もないのに参加してみたところ、新たな知り合いができたり色々な刺激を受けて、結果的にはとても貴重な体験となりました。


それにしても、おかしなことに日本には「微生物学会」というものがありません。


「ナントカ微生物学会」というのはたくさんありますが。例えば、食品微生物学会のように。どうも、日本では微生物学は、農学や医学などの応用系とセットで語られることが多いみたいです。。本質が分からなければ応用もできないと思うのですがこれ如何に。。

微生物学会というのがあって、かつそれが微生物の生化学・生理学・生態学を網羅していたら、迷わず発表しているだろうと想像します。ちなみに国際学会では、国際原核光合成生物シンポジウムというのが3年に1回行われています。これは私個人的には参加していて最もテンションの上がる学会です。発表されているすべての内容に興味が沸くといっても過言ではなく、自分の研究分野のどセンターを扱っている学会です。そういう意味では、多くの参加者にとって微生物生態学会は彼らのどセンターなのだな、というのをあの時感じました。それが毎年できて羨ましいな、と。勉強のために参加していた私は、いくらかの寂寥感も感じました。


長くなりそうなので続きはまた後日……




posted by つか at 13:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご存じだとは思いますが、アメリカ微生物学会(ASM)と同じような立場で日本細菌学会という者がありますよ。それぞれ英語ではMicrobiologyあるいはBacteriaと言っているので厳密には違うかもしれませんが。
Posted by Taka at 2009年10月29日 01:07
細菌学会は、医学系の色が強すぎてもはやほとんどClinical Microbiologyのようになっていると思います。純粋な理学系で参加している方もいるとは思いますが。私がここでいっている微生物学会とはまさにASMのようなものです。ちょっと大きすぎるかもしれませんが。(病理)細菌学はその中の1つの大きなくくりになるとは思います。
Posted by つか at 2009年10月29日 12:12
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