2009年07月02日

仕事ができないひとになる

この国で仕事ができないひとがどういう経緯で生じていくのか、いろんな筋道があると思いますが、思い当たるところがあるので、それを書いてみます。

アメリカのほとんどの職場で、引き継ぎに関するマニュアルなどは無いと仮定した場合、新しく職場にやってきたひとは、すでに職場にいるひとに仕事内容をある程度教えてもらうことになります。

で、まあそこで、教えてくれるひとが仕事ができるひとだった云々と色々な組み合わせがあると思いますが、

なかには「こいつに教えて俺よりも仕事ができるようになったら俺が食いっぱぐれる」という発想をするひとが結構な数いるんじゃないかと個人的には思っています。

つまり、(忙しいなどと理由をつけて意図的に)仕事をひとになかなか教えない、っていうケースがあるのじゃないかと・・


私が今の研究室にやってきたとき、Aさん(女性)という大学院生がいたのですが、そのAさんが日頃よく使っているある器具の使い方について実は全然分かってなかったという小事件がありました。ある日突然、その器具の使い方についてAさんが質問してきたので、「(えっ、いつも使ってるやん自分・・)」と思いながら、詳しくハナシを聞いてみると、、

彼女が大学院に入学したころ、研究室のボス猿と化していた大学院生Juさん(女性)というひとがいて、研究テーマの内容が近いこともあって、Juさんにいろいろと実験の仕方とか研究室内のモノの使い方を教えてもらうように言われたらしい。しかしJuさんは、Aさんに対して早々に、「自分は何も教えるつもりはない。というか学位論文で忙しくて教える時間もない。」と宣言したそうな。。

なかなか……なハナシだ。研究テーマを取られると思ったのだろうか。 まぁJuさんのパーソナリティにもかなり問題があったようだが・・(あとで色々と噂を聞く限りでは)

それ以来Aさんは何となく独学でいろいろとモノを覚えてきたそうだ。(たしかに彼女は研究室のいろいろな物を壊す。。でも一度壊したらトラウマになって、二度とその物を使いたがらないから、こちらとしては助かるのだけど。。)


そして昨年の夏ごろ、Aさんは旦那さまの仕事の事情で、1年の大半をモンタナで過ごすことになり、モンタナでは知り合いの研究室に居候させてもらいながら、ゲノム関係の仕事(主にデスクワーク)に終始することになった。そんなこんなで、私が彼女がやっていた実験系の仕事の尻ぬぐい的なシメの仕事をやることになった。ボスからは適当に必要な引き継ぎは済ませておくように言われた。

彼女がモンタナへ発つ日が近づいてもなかなか引き継ぎが進まないので、「そろそろさぁ…」と彼女に話しかけたら、なんと、「私は忙しいからひとにモノを教えている時間はない。」と言ってきおった。いやー、あのときは感心した。コイツは、ひとにされた嫌なことを自分もやるのだな、と。

なんにせよ、あの時Aさんは間違いなく、自分の研究テーマを私に取られると思ったに違いない。まぁ無理もない。そしてものすごく正直な反応を示したわけだ。


いつの間にやらAさんの話になってしまった…

そのような感じで、仕事を教えることを何とか拒否しようとする同僚・先輩が現れてしまった場合、仕事が出来るポテンシャルの薄いひとはまったく仕事ができないままでいるんじゃないかと思うわけです。。そうじゃないとお店や役所の窓口で遭遇する「私はこの仕事についた日からずっとココに座っているだけのひとです」と言わんばかりの仕事の出来なさっぷりが理解できない。。


自分の仕事を守るために人に仕事を教えないというのは、日本人にはあまりないハングリー精神だと思います。中村俊輔がイタリア時代に、FKを蹴ろうとしてチームメイトに勝手に蹴られたという話は近いものがあると思います。


とはいいながら正直なところ、とんでもなく仕事ができないひとを多数生み出しているのは、単純にアメリカの国民性によるところが大きいのじゃないかと思ってたりもします。


Aさん絡みの後日談はまた後日。。




posted by つか at 15:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 米国留学(生活) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほど、、、と思いました。

それにしてもAさんすごいね。。。
後日談、楽しみにしています。
(で、Aさんはもうすぐ帰ってくるってことなのかな?一年ってことは。)


しかし、引継なしでつかさんはどうやって仕事こなしたの?



Posted by きゆで at 2009年07月03日 09:36
それは後日談でお話しまっせ。

ちなみに、いま夏休みなので、Aさんはこっちに来ています。Aさんの歳は俺と同じくらいだけど、結構大きい娘が二人いるのである。
Posted by つか at 2009年07月03日 11:25
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