2011年06月24日

ラボマネージャー(4)

ラボマネージャーが突如いなくなってしまうので、さぁ誰が後釜のラボマネになるのかというのが問題になります。

ということで、ラボマネ候補になりうる、ラボ内のポスドク陣容を整理。古株から順に。

R氏(アメリカ) 7月に去る予定
私(日本)    8月に去る予定
K氏(ドイツ)  12月頃には去りたい
Z氏(中国)   謎(英語がほぼ話せない)
M氏(ドイツ)  来年夏頃には去る事になっているがもっと居たい


まず、ラボ内の誰もが思うことが「K氏がいいんじゃないかな」ということ。彼は仕事は丁寧だし、親切で、機械に詳しく壊れたものとかを直せる。責任感も強く、まじめ。本人は当初英語にコンプレックスをもっていたが、はたからみたら全く問題なく、しかも数年前に中国人の彼女ができて一緒に住んでるし、毎日英語でコミュニケーションしとるがな。彼女はペンステートで講師をしているので、K氏がラボマネになってずっとこの街に住み続けることになっても全く問題ない。その事はボスも知っている。


ともかく、ラボマネージャーがボストンに行くことを決心したのが金曜日

(みんなの予想通り)ボスからK氏にラボマネ就任の打診があったのが翌週の火曜日

これをK氏がリジェクトしたのが水曜日・・・

えっ、なんでオファー受けなかったの?

いやぁ僕はやっぱりドイツに帰りたいから。

彼女はどうすんの?

実はつい数週間前に、一緒にドイツに帰ってもらうように説得に成功したところなんだ。

おぉー、そいつぁーよかったね。万歳万歳。頑張って仕事を見つけなきゃね。

・・・・・

それはなんともグッドニュース。しかし、さてラボマネはどうしよう。。。誰が物品注文すんのさ。。。

しょうがないので、7月までの暫定として、R氏がラボマネを兼務することに。いそいで旧ラボマネと一緒に事務方に挨拶にまわり、R氏名義のラボ用クレジットカードを作製した。

R氏はいままで5年間分の仕事を一気に論文3本に書いて投稿したばかりなので、もう7月までほとんど実験をする予定(つもり)がない。そういう意味では助かった。

しかしだよ、7月以降、誰が物品注文すんのさ。。。



posted by つか at 13:11| Comment(4) | TrackBack(0) | 米国留学(研究) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月19日

ラボマネージャー(3)

続きを書くといってまた間があいてしまいました(案の定)。

結論からいうと、うちのラボマネージャーは今ボストンにいます(!)

バイオテクノロジー系のベンチャー会社からヘッドハンティングされて、ラボを去りました。。。

それが決まってからラボを出ていくまでわずか2週間。。。しかもそのうち1週間はクルーズ旅行に行っちゃってラボにいなかったし。17年間このラボにいたのに最後はあっけないもんです。

しかも、クルーズ旅行から帰ったらラボに顔を出すと言っていたのに、日曜のうちに来て密かにサンプルボックスや机周りを整理し、誰にも会わずに行きやがった。(きっと涙をみせずに去る自信がなかったのでしょう…)

立ちあがったばかりのそのベンチャー企業は、社員がまだ5人しかいないそうな。「人生最後の賭けだね。もしだめだったらそのまま引退するよ。」とのこと。

持ち家もすでにあるし、息子もこないだ大学を卒業した(しかもゴールドマンサックス的なところに就職したらしい)。タイミング的にはちょうどよかったのでしょう。そうやって人生は折りあっていくんだなぁ。


posted by つか at 06:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月14日

Sloppy Lab.


うちのラボは4階建てビルの2階にあるのですが、現在3階部分は改装工事中です。

上の階からは連日どったんばったんと工事の音。

そして、案の定というべきか、何というべきか、天井から水漏れ。。。

これはもはや水様のたたりじゃー。

というわけで、過去の水漏れ記事はこのあたりです。
http://roseiflexus.seesaa.net/article/121407714.html
http://roseiflexus.seesaa.net/article/108006174.html
http://roseiflexus.seesaa.net/article/107830596.html

今回の原因ははっきりしていて、天井裏にあるエアコンディショナー用の冷水管を覆っているはずの断熱材がとれている。。。なので、つまり、冷水管の回りに水滴がついてしまい、それが管をつたって、ある一定の箇所で集まってボタボタと落ちてくる、というわけです。

そんな状態がもうかれこれ2週間くらい続いている。

なぜかというと、どの予算を使って直していいか分からないから、だそうな。改築工事関係の予算か、学科の予算か、うちのラボもしくは上のラボの予算か。よもや、日本の官庁のような縦割り行政がここステートカレッジでも見られようとは(!)。どう考えてもうちのラボが払うわけないだろ。 ということで、近日中に関係者による話し合いがもたれるそうです。

さすがにこうも(毎回違う原因で)水漏れがつづくと、ラボのメンバーもあきれ気味で、今回はギャグを言う人もなし。誰かが、「ボスがいなくてよかったね。もし彼がいたら・・・」というところで笑いが漏れた。きっとみんな、怒り心頭で目が全く笑っていないボスの顔を想像したのでしょう。。。

posted by つか at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 米国留学(研究) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月10日

ラボマネージャー(2)


ラボマネージャーとは、平たく言うと、昔で言うところの「助手」に近い場合が多いです。もしくは「助手」と「ポスドク」と「秘書」を足して一定の割合で割ったようなものです。どの毛色が強いかは、研究室ごとに違うと思います。

私のいる研究室のラボマネージャーは、ほぼ助手のようなもので、テクニシャンや一部の大学院生の研究指導もしているし、備品や研究費の管理もしています。PhDも持っているし、自分の実験もしてファースト・オーサーで論文も書いています。しかし、ボスがサバティカルに出て以降は、ほとんど研究室のマネージメントに追われて実験はしていませんでした。

ラボによっては、修士号しか持っていないラボマネージャーもいるみたいです。その場合、秘書色がより強いのでしょう。研究費・備品の管理や、実験的には変異体の維持管理や、誰かの研究の後方支援、といった感じでしょうか。

Alさんの前のラボでは、古株のテクニシャンが物品の購入や管理維持を任せられていたそうです。しかし、彼女は、その場合はやはりあくまでテクニシャンであり、ラボマネージャーと呼ぶのはちょっと違う、と言っていました。


ラボマネージャーというのは正式な役職名ではなく慣用的な呼び方で、正式な肩書きはたいていの場合シニア・リサーチ・アソシエイトとなります。かなりたいそうな名前ですが、給料的にはおそらくポスドクの延長のような体系だと思います。しかし、もらっている額は若手ポスドクよりもはるかに多いと想像します(大きな家に住んでるし・・まぁここは田舎だから相場は安いけども)。


ラボマネージャーがいるのは、ベテラン教授(Professor以上)が研究室運営をしていてかつかなりコンスタントに研究費を獲得している場合だと感じています。まぁそれも当然で、研究室を主催しはじめたばかりのAssistant professor は、そんな余裕があったら一人でも多くポスドクや大学院生を雇って研究成果を出したいと思うのが普通でしょう。


次回はうちのラボマネージャーにまつわる話をもっと。


posted by つか at 13:03| Comment(6) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

ラボマネージャー(1)

日本の大学の研究室は、いわゆるピラミッドのような構造をしていて、教授のもと、准教授、助教がいる。さらに、准教授と助教のあいだに講師という身分もあって、講師もいる場合だと「センセイ」が1つの研究室に4人もいることになる。もしくは助教が複数名いる場合もある。

大学院生はこのうちいずれかのセンセイから研究指導を受けることになるが、たいていの場合学位審査などは名目上、教授(大先生)が指導教官となる。

さて、大学教授になるためには、このピラミッドのどこかに欠員がでなければならない。例えば、教授が退官した際に、准教授が教授に昇進、助教が准教授に昇進したとすると、助教のポストに欠員がでる事になるので、我々若手研究者はこの助教のポストに応募することになる。

そして晴れて助教になったら、目上のポストがあくのを待つ。つまり目上の教授か准教授が退官か栄転しないかぎり、ずっと助教のままである。もちろん他の大学に自分が栄転すればいいだけの話なのですが。


一方でアメリカの大学では、1つの研究室に1人のセンセイしかいない。

1人、というのは、研究室によっては教授かもしれないし、准教授、助教、かもしれない。

つまり、学科として例えば「光合成に関する研究室を新設しよう」という事になると、それに応じて教員を募集する。助教(Assistant professor)クラスを募集しようという事になると、現在ポスドクをしている研究者がそれに応募する。

晴れて助教になると、5年間のお試し期間の後に、それまでの業績をもとにテニュア審査があり、それをパスするとテニュア(終身雇用)となり同時に准教授(Associate professor)となる。さらに業績をあげると教授(Professor)となる。つまり完全にその人の業績によって身分が決まる。ちなみにテニュアといっても完全に終身雇用ではなく、研究費が獲得できないと職を追われる場合もある。

また、研究室新設に際して助教を募集するのではなく、他大学ですでに業績をあげている教授をヘッドハンティングしてくる場合もある。その場合は、ただの教授ではなくて、スゴイ教授(英語だとDistinguished professorというのですが、日本語に適した単語がない・・・)として迎え入れる事が多い。

ちなみにペンステート大学の場合は、単にDistinguished professorとは言わずに、Professorの前に先人・偉人達の名前が付くことになっている。例えば、イバン・プー・プロフェッサーの誰々センセイ、という感じになる。あえて日本語でいうなら、奥田瑛二教授である中山美穂先生、という感じになる(もはやわけがわからん。名前は全てフィクションです)。一応、私のボスはアーネスト・何タラ・プロフェッサーです。

さて、つまり、研究室にセンセイが1人というのは非常に分かりやすく合理的であるのだが、当のセンセイは、たった1人で研究室運営上のささいな事や細かいお金の管理までこなさなければいけないので結構ツライ。そこで、「ラボマネージャー」という存在が登場する。。。


いやぁ、長い前置きだった。続きはまた次回に。。。


posted by つか at 08:57| Comment(4) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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